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ふるさと納税について

こんにちは、左右公認会計士事務所のSです。
今回は既に多くの方がご利用されている「ふるさと納税」とその注意点についてご紹介致します。

ふるさと納税とは?

ふるさと納税は、居住地以外の自治体に寄附を行うことができる制度です。
“納税”という名称なのでややこしいですが、直接税金を納めているわけではなく、自治体への『寄付』という扱いになります。皆様が納付している所得税や住民税は、ご本人が得た年間の所得の額に応じて決まりますが、国や地方公共団体に寄付したお金には『寄付金控除』という措置が適用できます。これを利用することで、所得額や、所得税、住民税等を減額することができる、というのがざっくりとした流れです。
ふるさと納税には、後述のとおり限度額があるほか、限度内であっても2000円は自己負担分となり控除してもらえないのですが、寄附をすることによって返礼品を受け取ることができるうえ、多くの自治体が2,000円以上の価値のある返礼品を用意しているため、実質2,000円の負担で様々な返礼品を貰うことができるという、かなりお得な制度となっております。
同じような金額を納めるとしても、所得税や住民税として納付したお金には当然返礼品はありません。それであれば事前に自治体に寄付をして返礼品をもらいつつ、税金を減額してもらった方が当然お得ですから、多くの方がこの制度を利用しているというわけです。

注意点について

①【控除限度額がある】
ふるさと納税(寄附金控除)には限度額があります。控除限度額は所得金額により決定します。(例えば2023年のふるさと納税を行う場合は2023年の所得額で限度額を計算します。)所得額の確定していない年中には、限度額も決定しません。
そのため、昨年以前の年収や扶養状況を基におおよその所得金額を計算し、そこから算出した限度額を目安に判断する必要があります。限度額を超えてしまった寄附金はただの寄附となってしまうのでご注意ください。
詳しくは総務省のふるさと納税ポータルサイトの「全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」をご確認下さい。

②【ワンストップ特例制度と確定申告について】
ワンストップ特例制度とは、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる便利な仕組みです。
ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体以内であれば、この制度を活用できます。
通常、ふるさと納税で寄付金控除を受けたい場合には確定申告が必要ですが、会社勤めの方など年末調整を受けている方は、ワンストップ特例制度を利用することで確定申告をしなくても寄付金控除を受けることが可能となります。
ワンストップ特例制度を利用するには、寄付先の自治体に申請書等の必要書類を申請期間内に提出する必要があります。ワンストップ特例制度が適用されると、所得税からの控除は発生せず、翌年の6月以降に支払う住民税から自動的に控除されます。
詳しくは総務省のふるさと納税ポータルサイトの「ふるさと納税の流れ」をご確認ください。

③【寄附をする際の名義に注意する】
寄附をした本人のみが、寄附金控除の対象となります。
たとえご夫婦やご家族等といった間柄であったとしても、別の人の名義で行った寄附を、他の人の控除とすることはできませんのでご留意ください。

④【返礼品は一時所得となります】
ふるさと納税によって取得した返礼品は、一時所得に該当します。(つまり、もらいすぎると逆に税金がかかるという事です。)特別控除額50万円以上の返礼品を受け取った場合は、確定申告となります。
この際に注意して頂きたいのが、ふるさと納税による返礼品以外にも、保険金の受取など一時所得の対象となるものがあり、これらを全て合わせた金額で判定となりますので、年間を通して該当しそうな所得が発生した場合、注意が必要です。ちなみに返礼品の価格は寄附金額のおよそ3割が目安となります。(還元率30%以上の返戻品は禁止されているため)
所得が多く、控除限度額も高い方が主な対象とはなりますが、ご注意ください。

 

いかがでしたでしょうか。ご紹介した注意点もご参考にしていただきつつ、お得にふるさと納税を活用いただければ幸いです。
ちなみに、所得の計算期間は毎年1月~12月です。2023年の所得に対して控除を受けるためには、ふるさと納税の手続きも12月末までに済ませる必要があります。返礼品も地域ごとに魅力的なものが多く、どこへ寄付をするかで迷う人も多いので、検討中の方はお急ぎください。

なお、民間各社が運営している各ふるさと納税サイトが多くございますが、サイトによっては、ワンストップ特例制度も含めた諸々の手続きを代行してもらえたり、おおよその年収から限度額を算出してくれたり、ポイントがたまったりと、ネットショッピングのような手軽さでふるさと納税制度を利用することができるようです。初めての方は、まずはこうしたサイトを覗いてみるのも良いかと思います。

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